2012-10-17

プラチナ世代を目指そう

「プラチナ世代」とは、元来は「1992年度生まれを中心とするサッカー選手の世代」を表わす言葉ですが、最近は自分らしく元気に生きている高齢者を指す言葉としてもクローズアップされています。
今までは高齢者世代を「シルバー世代」と呼んでいましたが、シルバー(銀)となるとゴールド(金)よりは下という感じで、あまり覇気が感じられず本当に「ご老人」というイメージでした。

プラチナ(白金)は、金でも銀でもなく、堅牢で普遍的な輝きを持ち、色々なジュエリーにも使われています。また、世界のプラチナの年間供給量は金の約20分の1しかないと言われ、非常に希少な貴金属とも言えます。

「プラチナ世代」という言葉は、作家の渡辺淳一氏がエッセイの「熟年革命」の中で、元気でアクティブな高齢者を指す言葉として使用したのが最初と言われています。
1933年生まれの渡辺純一氏はまた、プラチナ世代の代表として「我々は、世間体にこだわらず、常に好奇心いっぱいに好きなものを追いかけ、相手と自分を褒めて、おしゃれですてきなワルになることを誓います。」と宣言しています。
ここには、高齢者にまつわる重たいイメージはまったくなく、軽やかに楽しみながら年を重ねて行く熟年者の姿が見えてきます。
誰もが何年か後、あるいは何十年か後には「高齢者」の仲間入りをするわけですが、やはり「シルバー世代」よりは、もっとはつらつとした魅力のある「プラチナ世代」と呼ばれたいですね。



2012-10-03

「改正高齢者雇用安定法」に思う

日本では依然として厳しい雇用環境が続いていますが、平成25年4月からは「改正高齢者雇用安定法」が施行されることになっています。
この「改正高齢者雇用安定法」とは、希望する従業員全員について65歳までの継続雇用を企業に義務づけるというものです。この義務づけは、平成25年から12年間かけて1歳ずつ引き上げられることになっています。

現在は60歳の定年に達した場合、企業側が一定の基準を設けていてその基準に合う従業員のみを継続雇用する「再雇用制度」というものが実施されていますが、あくまでも雇うかどうかの決定権は企業側にあります。
「再雇用制度」は、一度退社して、新たな雇用契約を結ぶために、多くは勤務時間が短縮されたり、収入も減らされたりします。しかし、公的年金の受給年齢が段階的に引き上げられて徐々に65歳からとなるため、健康である限りはいつまでも働きたいという希望を持っている人もたくさんいます。
定年となる60歳から公的年金が受給できる65歳までの空白期間、収入が途絶えてしまったらと思うと誰しも不安になります。
そのような視点から見れば、このような法律はありがたいと言えますが、反面、いくつかの問題もはらんでいます。企業側は、人件費の総額をそう簡単に増やすことはできないからです。高齢者に支払う人件費が増えた分、どこかが削られることになります。
真っ先に考えられるのが新規採用の抑制です。就職難にあえぐ若者をますます厳しい状況に追い込むことになります。また、子育て世代の賃金カットや昇給の抑制という形になることも十分考えられます。

人気記事