2010-10-15

チリ鉱山の落盤事故に見るリーダーシップとは?

現地時間2010年8月5日に発生したチリのコピアポ鉱山落盤事故は、33名の男性鉱山作業員が閉じ込められましたが、事故から70日後の10月14日に全員が救出されました。
世界中が見守った今回の事故、とりわけ最後に救出されたルイス・ウルスアさん(54)のリーダーシップに注目が集まっています。とあるテレビのニュースでは、彼のリーダーシップがあったからこそ全員が生き残れたと言い切っていました。

ウルスアさんは6人きょうだいの長男で、14歳の時に父親が病死し、早くから弟や妹たちの面倒を父親代わりになってみていたそうです。そんな家庭環境からもともとリーダーとしての素質が備わっていたのかもしれませんが、気温約35度、湿度約90%という過酷な閉鎖空間で、しかも死と隣り合わせの精神状態の中で33人もの人間をまとめるのは容易なことではなかったはずで、強靭な精神力や判断力、統率力など全てを発揮して全員の生還を果たしたと言えます。
日本の政界では誰かが総理大臣になると「首相にリーダーとしての指導力がない」という理由で、政党の支持率が下がったりしますが、もし世界中にルイス・ウルスアさんのような強力なリーダーシップを持った指導者が何人かいれば、世界はもっと平和になるのではないかとつくづく思いました。

2010-10-02

ユニークなノーベル賞「イグ・ノーベル賞」

このところ、あまり良い話題のない日本ですが、「イグ・ノーベル賞」というユニークなノーベル賞に日本人が選ばれたというニュースに心が少しだけ明るくなりました。
この「イグ・ノーベル賞」とは、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられるノーベル賞のパロディ的な賞で、1991年に創設されたそうです。
この賞には、工学賞、物理学賞、医学賞、心理学賞、化学賞、文学賞、経済学賞、学際研究賞、平和賞、生物学賞などの部門があり、毎年10月に10の個人やグループが選ばれることにななっています。

2010年の「イグ・ノーベル賞」で受賞した日本人とは、北海道・はこだて未来大学の中垣俊之教授ら9人の研究グループで、「粘菌」というアメーバ状の微生物が優れたネットワーク形成能力を保持していることを発見したというもので、「交通計画賞」を受賞しました。このほかに、2010年は「リモコンヘリでクジラの鼻水を収集する方法」が工学賞に、「ぜんそくの治療にジェットコースターを利用できるという発見」が医学賞に、「靴の上から靴下をはくと、凍った道で滑りにくくなる」という研究が物理学賞に選ばれたそうです。
授賞式はハーバードのサンダース・シアターの祝賀式典で行われ、受賞者には賞状とトロフィーが贈られました。

受賞者は、「名誉である」と感じる人も「不名誉である」と感じる人もいるそうですが、世界を温かくさせるこのようなユニークな賞は、今後も続いて欲しいですね。 

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